研究生活:概ね実験の下準備


タンパクの構造の仕事をして久しいけれど、このお仕事、殆どの時間を実験の”下準備”に費やすことになります。下準備とは、つまり、”新しい発見は何もない”ということ。構造が解けてしまえば新しい発見があるわけだけれど、そこにたどり着くには、サンプルの準備が致命的に重要で、そのサンプルの準備に多くの時間を費やしているのです。毎日、新しい発見は何もありませんでした、というのを続けていると自覚してしまうと、なかなかマゾな分野である、ということになるようなきがする。
大した発見では無くても、これをかけたらどうなった、ここに変異をいれたらどうなった、みたいな実験をしている人たちは、日々(とまでいわないまでも、比較的短い期間で)小さな発見があるのだろうけれど、我々は、なんにも見つかりませんでした、が長い分野だと言えるのではないだろうかと思う。
それでも何か”前進”のような手応えがあれば良いのだけれど、匍匐前進もしてないような状態になってくると、なかなか気が滅入るものでございます。
とは言え、手を変え品を変えうまくいくように考えていくしか無いのだけれど・・・ね。

最近、タンパク構造の分野では電顕が大流行であるのですが、それも、”なんかデータが有る”ほうが良いじゃん、という人が多いからなんだろうと推測します。まぁ、技術が進歩し、今まで見えなかったものが見えるようになり、でかい構造を解いて派手なデータが出せるというのも魅力なのだろうとは思うけれど、どんなに高分解能のクライオ電顕を使っても、ゴミはゴミ、という現実がある中で、大きく結晶と違うのは、論文にならなくても姿形が見える安心感、位なんじゃないだろうか?でも、結局、それは意味ないのだろうけど。

何はともあれ、なんか意味のあるものを観ることが出来るように頑張ります。

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